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日本の鉄道ファンの間で人気なのはNゲージやHOゲージですが、鉄道の展示用模型も密かに人気があります。鉄道模型を製作する会社の中でも老舗であるトミーテックが発売する鉄道コレクション(鉄コレ)は、展示用模型の中でもさまざまな種類がリリースされており、長い間愛されているシリーズになります。今回はそんな鉄道コレクションとは何なのか、ご紹介します。
■鉄道コレクション (鉄コレ)とは?
鉄道コレクションは、おもちゃメーカーで有名なタカラトミーの子会社であるトミーテックが2005年から展開している鉄道車両の展示用模型(ディスプレイモデル)のシリーズで、通称「鉄コレ」とも呼ばれています。
鉄道コレクションでは、これまで同社がほとんど製作していなかった1960〜1990年代前後に使われていた鉄道車両が対象となっているのが特徴です。現在は廃線になった大手・地方私鉄車両もあるため、一部の車両を手に入れたいなら、実質この製品を買うしかありません。
再販されていないものや、数が少ない車両はプレミアがついて、オークションなどのサイトで高価取引されることもあります。このマニアックなラインナップが、鉄道コレクションの人気の秘密の一つともいえるでしょう。
鉄道コレクションでは車両のスケールはNゲージと同じ1/150となっています。鉄道模型の楽しみの一つは飾るだけではなく実際に走らせることですが、鉄道コレクションは展示用となっていますので、通常は動力で動かすことはできません。
車輪は回転するため手で押せば動かすことはできるのですが、その点が物足りないという人も多いでしょう。ただし、Nゲージに換装できるパーツセットや専用の動力ユニットも販売されており、ファンの期待を裏切らない仕様になっています。
材質はコストダウンのためほぼ完全プラスチックで、それだけだと見た目にはチープな印象を受けます。展示用としては多少の疑問は残りますが、ダミーレールや車両の銘板付き台座が付属しており、それがあると多少豪華に見えます。
レギュラーシリーズが鉄道コレクションの基本的な製品で、各弾10種類の通常モデルに1種類のシークレットモデルを加えて発売されています。第1弾は2005年11月に発売され、現在まで年に1〜2シリーズほど定期的に発売されており、第30弾は2021年1月に発売され、最新の第31弾は2022年1月発売予定となっています。イベントなどで限定発売されることもあります。
鉄道コレクション第30弾
■鉄道コレクション (鉄コレ)の他の製品
鉄道コレクションにはレギュラーシリーズだけでなく、オープンパッケージの製品や限定の車両、コントローラーなども別途発売されています。
2007年には一般小売店向けのオープンパッケージ製品も販売開始され、こちらも多くの車両がリリースされています。レギュラーシリーズに比べると、目当てのものを当てる楽しみはありませんが、よりコレクションしやすくなったといえるでしょう。
鉄道コレクション 名古屋鉄道 3700系 2両セット
北神急行電鉄7000系7054編成6両セットA
レギュラーシリーズやオープンパッケージ製品とは別に、コレクターにとっては垂涎の限定製品も数多く販売されており、鉄道会社限定の製品やイベントの限定品などが過去に販売されました。中にはKIOSKだけで限定販売、という変わった販売方法の車両もありました。
鉄道コレクション 阪急920系 原型2両セット
鉄道コレクション 北神急行電鉄 営業開始30周年記念 事業者限定版 北神急行電鉄7000系 7051編成 6両セット
乾電池式コントローラー、国鉄101系運転台型コントローラー、マスコン・ブレーキセット、メーター・ドア開閉器セットなどが、これまで販売されており、Nゲージにより近い楽しみ方ができます。
動力ユニットは通常走らない鉄道コレクションの車両を、Nゲージのように走行可能にする機器です。ワンタッチで簡単に車両に取り付けることができ、そのお手軽さが魅力です。鉄道コレクションにしかない車両を動かせる喜びがありますので、こちらも人気があります。車両が新しく出るたびに、動力ユニットもそれに合わせた仕様のものが発売されることが多いです。
Nゲージとして走らせるためのパーツセットで、取り付けることでトレーラー化することができます。
トミーテック ジオコレ 鉄道コレクション 走行用パーツセット TT-04R ジオラマ用品
2016年、鉄道コレクション10周年を記念して発売された、ナローゲージ80の車両です。富井はトミーの当て字になっています。
■まとめ
鉄道模型の楽しみ方はただ動かすだけではなく、さまざまな楽しみ方ができます。鉄道コレクションも動かすことはできますが、飾ってコレクションしていくのも楽しみの一つになります。ジオラマ制作なども面白い楽しみ方の一つですね。ぜひ色々試して、鉄道模型を楽しんでいきましょう。